強風(嵐や台風)のとき

基本的にカバーの使用は避ける

台風や嵐などはもちろん、強風のときは基本的にカバーの使用はご遠慮ください。
留め具が風に耐え切れず千切れたり緩んだりした場合、カバーがめくれあがる等してバタつきを生じさせ、ボディへの擦れ、衝突を招いて傷の原因となるからです(これは「ボディカバー使用上の注意」にも記載しています)。
しかし、そのデメリットよりも、強風によって飛んでくる木の枝や障害物等から守るため、あえて強風時にも装着される方はおられます。
強風時のカバーの使用はあくまで自己責任のもと、充分なご注意、ご配慮のうえお願い致します。

強風時にも使用されるには、カバーの留め具がもっとも強い「腹下通しの2.8メートル留め具×すそ紐絞り加工」であることが前提となりますので、その留め具のオススメ使用方法を紹介致します。

上の写真は、普段の力で「腹下通しの2.8メートル留め具×すそ紐絞り加工」を留めています。
ボディからめくれ上がっていないものの、サイド(ドア部分)が風をはらんで、大きく膨らんでいます。そのため、風が吹きつけるたびにバサバサと音をたててはためいています。

外部からの障害物の衝突には備えられそうですが、カバー生地との摩擦が気になります。
特に、写真の赤い矢印で示したサイド部分。わかりにくいですが、実際は、カバーのすそが持ち上がり、「腹下通しの2.8メートル留め具」のベルトが直接ボディのサイドステップ部分に当たってしまっています。
この状態がつづけば、ベルトとボディサイドが擦れつづけ、結果的に傷が付くかもしれません。

ここからがポイントです。
すそ紐絞り加工」の紐を強く絞りきるのはもちろんですが、絞ってストッパーでロックした後、そのストッパーが後退しないよう、簡単に解ける「だんご結び」をストッパーのすぐ下に作ります。
カバーがバサバサとばたついていると、振動でストッパーが徐々に緩んでいってしまう可能性があるので、それを防止するためです。
そのうえで、「腹下通しの2.8メートル留め具」を、左右、片側ずつから完全に絞りあげます。
「腹下通しの2.8メートル留め具」のプラスチックのバックルは、リュックサックやポシェットによく付属している部品と同じですので、コツさえつかめば簡単に絞ることができます。

カバーのすそがしっかりと固定され、サイドが強く抑え込まれました。
これでも多少の風はカバー内に吹き込みますが、強風時にカバーを使用する状態としてはベストです。

お客さまからお聞きした、事前対策

(台風時にどうしてもカバー装着したいというお客さまが実践されている、事前の対策です。仲林工業が推奨している方法ではありませんので、あくまで自己責任のうえご参考ください)

  • ストレッチフィルム(梱包用ラップ)を使う

普段と同じくカバーを装着、留め具も絞った後、車を覆ったカバーをそのうえからストレッチフィルム(梱包用ラップ)で全体的にぐるぐるとくるむように巻きつけます。ストレッチフィルムは伸縮性があり、これは弊社でも有効な手段と感じます。ただ、通気性が失われる可能性があるため、台風が過ぎた後はすぐに解く必要があります。ストレッチフィルムは大型ホームセンターでも購入可能です。

(エスエス産業株式会社さまの動画を掲載させていただいております)
  • ミラー袋部分をバンドにより固定

カバーの留め具をしっかり絞ったうえで、ミラー袋のうえからミラーの付け根をゴムバンドでぐるぐる巻いて固定する方法です。横面の生地の揺らぎが減る分、留め具にかかる負荷も分散されるとのこと。原理としては仲林工業も納得です。ミラー自体への傷や負担に注意すれば、充分アリな方法と考えます。

  • 強力マグネットシートを貼る

普段時のようにカバーを装着、留め具も装備した後、カバー生地のうえから強力で大型のマグネットシートを貼って固定します。
こちらは生地越しであってもしっかりと力を発揮するだけの強力なマグネットであること、またサイズが必要と思われます。カバー自体の揺れによってはマグネットシートがだんだんとズレていき、やがては外れてしまう可能性もあるため、使いこなすにはコツを要するでしょう。保管環境、また車体形状にも効果は左右されるので、上級者向きの方法とも言えます。


カバー本体に付属するバックルの縫い付けについて、強めに縫製しても、その分ミシン目が多く走ること等から、結局は縫い方を濃くしても強度に差がないことがわかってきました。弊社非推奨のかたちでもご指示があればその通り縫製していましたが、この場合は反対に千切れやすくなってしまうことも多く、2021年8月19日以降からはこちらの標準の縫製に統一しています。