猫(ネコ)ちゃんに、お困りのときは

愛車を保管するうえで、猫の被害に困ってしまうケースがあります。普段はかわいい猫ちゃんでありますが、日々、その被害を経験しているととてもつらい、と申される方もおられます。
猫対策にボディカバーはどこまで有効なのか、また、どのように使用すれば、より猫対策になるのか。実際のボディカバーユーザーからのご相談、ご意見を元に作成しておりますので、ご参考ください。

猫は、いちど縄張りのように自分の居場所と認めてしまえば、対策をしてもなかなかすぐに効果が得られないことが多いようです。そのため、いちどきりの対策ではなく、根気よく行ってみるのがひとつの条件と言えます。

猫による被害の実例と、カバーの効果と使用方法

お聞きする中でもっとも多いのが、お車の上に猫が乗ってしまう、また通り道にされるという被害です。愛車のボンネット上やルーフに猫が飛び乗り、ボディに足跡や爪跡、体毛などを付けられてしまいます。
この場合、ボディカバーをかけることである程度の効果が見込めます。生地の表面ははっ水加工によりやや光沢があり、滑りやすく、猫にとって好ましくありません。例え飛び乗られたとしても、ボディカバーの生地は足跡や体毛を防いでくれます。爪跡もある程度防ぐことが可能ですが、中には立派な爪を持ち、それを駆使して容赦なくよじ登ろうとするやんちゃな猫もいます。特に、使用経過しているボディカバー生地が裂かれてしまうこともあり、完全に防ぐところまでは期待できません。
それに、TT-9000(裏起毛)生地であれば特に感触がソフトなため、いちど慣れてしまった猫が生地の良さに気付いてしまい、布団のようにその上に留まって休憩場所にすることがあります。

次に多い被害は、猫による糞害です。これは、カバーをしていないときからおしっこや糞をお車にされた、あるいはその周辺にされた、という実例がありますが、反対に、カバーしていないときは何もなかったのに、カバーをした途端におしっこをかけられるようになったという報告もあります。カバーをしていなかったとしても、その時期からお車にされていたのか、それともカバーしたからこそ目をつけられたのか、猫の真意はわかりませんが、これもいわゆる縄張りとしての主張かと思われます。
また、おしっこや糞の臭いがあると他の猫が意識して、結果的に別の猫に注目されてしまうことがあり、そうなれば、カバーをやめたとしても、お車の上で猫同士がケンカ、という事態にまで発展する可能性があります。ボディカバーをした以上は、ひとまずカバーの使用をつづけるほうが賢明です。

また、これは少数でありますが、お車とボディカバーの間に入り込まれるパターンです。想像がつきにくいかと思いますが、特にTT-9000(裏起毛)生地の場合、内側がフェルトのように毛羽立っているため、猫にとっては気持ちのいい布団のようになります。
カバーの隙間から潜った猫が、バンパー部分でカバーをハンモックのようにして眠っていた、という状況もお聞きしました。この場合、ボディカバーの内側は猫の毛にまみれ、ボディはその毛や爪跡(傷)でまみれてしまったそうです。

この実例も含め、具体的な対策を下に記します。

具体的な対策は?

結論を申しますと、ボディカバーだけでは、ある程度の猫の被害は防止できるが、完全な猫よけには至らない、といったところです。

──では、どうすればいいのか?

ボディカバー表面に猫よけスプレーを噴射する、という方法があります。ボディカバー表面ははっ水加工や紫外線を弾くコーティングがなされており、化学反応を起こすためあまり特殊な液体の噴射は好ましくないのですが、表面がびしょびしょになって加工が溶け落ちない程度でしたら、噴射していただいて大丈夫です。軽く、薄く、そしてカバー全体的に噴射するのがポイントです。
これも、慣れてしまえば猫が近づきますので、できれば1日1回、こまめに噴射すれば期待できます。

猫よけの超音波を放つ装置も販売されておりますので、ボディカバーを掛けた後、その車体に向かって超音波をかけるのも有効です。この超音波装置は、効果がかなりあったと申される方もおられます。猫を傷つけることなく、愛車もカバーで守ることができます。

猫がお車とカバーの間に入り込んでしまう場合、留め具を「すそ紐絞り加工」、もしくは「腹下通しの2.8メートル留め具×すそ紐絞り加工」へ変更されることをオススメ致します。カバーの中へ猫に入り込まれたお客さまのほとんどが、「バックル式のフック型留め具」、「腹下通しの2.8メートル留め具」、もしくは留め具を何も付けられていない仕様でした。この場合、カバーのすそ四隅にゴムが入っただけの状態になり、いわば少しでも力を加えればカバーのすそが伸びて広がる形になります。この広がりを許さないためにも、「すそ紐絞り加工」は有効です。「すそ紐絞り加工」でしたら、絞った後、プラスチック部品の留め具を解かない限り、カバーのすそが広がることがなく、猫がそれだけ侵入しにくくなるからです。加えて「腹下通しの2.8メートル留め具」でサイドも押さえれば、猫が入り込む確率はぐんと下がります。
カバーの中に猫が入られた方は、「腹下通しの2.8メートル留め具×すそ紐絞り加工」を是非ともご検討ください。