カバーのメンテナンス

カバーは室内保管、屋外保管に関係なく使用するにつれて汚れが目立ってきます。その汚れを早目に、定期的に取り除くことで、お車をきれいに保つことはもちろん、カバー自体の寿命を延ばすこともできます。
洗うときは必ずお車から剥がし、汚れのない場所に広げて行ってください(車に装着したまま行うことはボディに傷をつけるきっかけになります)。カバーを広げるような場所がないという方はこちら

カバー表面のメンテナンス

カバー表面のメンテナンスは、TT-9000(裏起毛)生地、E-5000生地ともに同じ方法になります。

タオル等の柔らかい繊維の生地を用意します。
メンテナンス時に使用する生地として開発された仲林工業オリジナルの「大判布巾<アブゾーブ>」(商品紹介はこちら(公式サイト))がありますので、こちらの生地を使用するとベストです。
洗う際に使うのは水だけでOKです。

洗剤を用いれば一層、汚れは落ちますが、カバーの表面に施されたはっ水加工や紫外線を弾くコーティングまでを剥がし、カバーの効果を落としてしまう危険性があります。どうしても洗剤を使用されたい場合は、強力ではない中性洗剤を、それもほんの軽く泡立つくらいに水で薄めて利用ください。
そして強く擦らず、生地の表面を撫でるようにして汚れを拭き取ります。これで取れない汚れは、その汚れがカバー表面と(溶けかかったりして)癒着しているか、払ったりつまむことで取れる、剥がせるものであるかで変わってきます。
線路沿いや工場近くにより鉄粉が飛散する環境では、その鉄粉が癒着し、化学反応によってカバー表面と一体化することがあります。濡れタオルで拭いても取れないほど固まってしまっているものに対しては、もう触れない(諦めていただく)こともひとつの手です。強くくっついている汚れを剥がすことにより、先にも記しました、カバー表面のはっ水加工や紫外線を弾くコーティングも取れてしまえば、雨水が侵入しやすくなったり、そこだけ紫外線の影響を受けることになり、結果的にカバーの寿命を早めてしまいます。
洗車をするようにブラシで擦り洗いしたり、丸ごとコインランドリーへ入れて洗うことは、カバーを傷め、効果や耐久性(寿命)を一気に落としてしまいますので、おやめください。

カバー裏面(内側)のメンテナンス

カバー裏面(内側)のメンテナンスは、TT-9000(裏起毛)生地、E-5000生地でそれぞれ方法が異なりますのでご注意ください。

TT-9000(裏起毛)生地のカバーの場合

TT-9000(裏起毛)生地の起毛になった内側は、お車のボディと接する重要な面です。

まず全体的に見渡して、目に見える汚れがあれば取り除いてください。
屋外保管の場合は特に、舞い込んだ塵や細かな砂の粒子が付着していることが多くあります。
定期的に行うものとしては、内側の起毛部分が外になるようにして、欄干や柵等に引っかけ、布団を叩くように軽くはたく方法があります。埃の多い環境であれば、このとき、煙のように弾き出されることがあります。これで、目に見えない塵や埃を払い落とすことができます。
メンテナンスを怠り、汚れが硬化して起毛部分に絡みついてしまった場合は、タイル磨き等のブラシ(上の写真)で引っ掻いて払うことをオススメ致します。仲林工業の起毛部分は、そもそも生地を引っ掻いて起毛にしているので、生地が傷まない、ダメージを負わない強さであれば、ブラッシングするように掻き出していただいて大丈夫です。

特に、タイヤに触れるカバーの裾は、上の写真のように汚れがちです。どんどん黒ずんでいきますが、ボディを傷つけるような砂利や汚れでなければ、この黒ずみは無理に落とさない方が良いです。
また、起毛部分には洗剤を使った掃除はおやめください。洗剤のカスなどが残った場合、それとボディ表面が接触し、反応して塗装面に悪影響を及ぼす可能性があります。

E-5000生地のカバーの場合

全体的に見渡して、目に見える汚れがあった場合は取り除いてください。特に、ボディと擦れて傷が付きそうな固形物や砂利が付いていれば、極力、取り除くようにします。
E-5000生地の裏面(内側)の洗い方は、カバー表面のメンテナンスと同じです。柔らかい繊維生地のもので、水を使って撫でるようにして汚れを拭き取ります。

定期的なメンテナンスをオススメします

汚れが目につかなくとも、3週間や1ヶ月にいちど、このような作業を行うことで、細かな塵や埃を取り除くことができ、お車との摩擦傷を減らし、カバーをきれいな状態で長くお使いいただくことが可能になります。定期的なメンテナンスは生地の劣化が遅れ、結果的にカバーの寿命が延びます。

長期保管する場合は

ボディカバーを長期保管する場合は、上記のメンテナンス方法で表面も裏面も清掃し、天日干しして完全に乾いてから畳んで保管してください。きれいに清掃されていれば畳み方は自由ですが、こちらに記載されております、表面と裏面が接触しにくい畳み方がベストです。
また、湿気がないに越したことはないので、乾燥した暗所での保管をオススメ致します。カバーに直接触れなければ、乾燥剤を添えても大丈夫です。

ボディカバー生地はポリエステルでできておりますので、虫食いの被害に遭うことはまずありませんが、カバーに付着した汚れが食われることにより穴が開く場合もあります。気になられる方は、カバーに直接触れないよう洋服用の防虫剤を添えて保管してください。


──メンテナンスを行いたいのですが、カバーを広げる場所(スペース)が確保できません。良い方法はないでしょうか?

布団を掛けられることができるベランダの欄干等があれば、そこに掛けることである程度、表面、裏面のメンテナンスが可能となります。
屋外では、ある程度スペースのあるところに汚れていないビニールシートを敷き、その上でメンテナンスを行う方法もあります。

──カバーのメンテナンス(クリーニング)を御社で行っていただくことはできますか?

誠に恐れ入ります、下記の理由から、カバーのメンテナンス(クリーニング)は弊社の方で行っておりません。

  • 見た目的に取りきれない汚れが多く、ご期待いただくほどきれいにできないケースがある
  • 時にスタッフ数人がかりでの数時間に及ぶ作業になるため、その間、生産ラインがストップし、コスト的に高額になってしまう
  • 長期のご使用や保管環境で傷みが進行している場合、クリーニングによって耐久性を縮めてしまう・破損させてしまう

申し訳ございませんが、ご了承のほどお願い致します。